イソフタル酸ジヒドラジドと芳香族テトラカルボン酸二無水物から得られるポリアミドイミド樹脂
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概要
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ジヒドラジド化合物と種々の芳香族酸無水物を極性溶媒中で反応させ, いったんポリヒドラジド酸を生成させた後, 加熱環化処理を施してポリアミドイミド樹脂を得るという新しい合成ルートを検討した。この方式によれば脱水閉環の様式として5員環と6員環の二通りを形成する可能性があった。そこで我々は低分子のモデル化合物を使った実験により, これらの閉環構造が5員環のイミドであることを明らかにした。またこれらの方法で得た樹脂は従来のイソシアネート法で合成したTMAA/MDI系樹脂に比べ, 耐熱性は若干劣るものの, 光学的には屈折率がやや小さく, 光透過率が高いという特徴を有していた。さらにTGAカーブに於て二段階で分解が起こっているという現象については, 一段目の熱分解率が樹脂中のIDHの濃度に比例することより, 主鎖中で最も結合エネルギーの小さなN-N結合の開裂が先ず起こることによるものと推定した。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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