高温重合活性ジアリルフタレートプレポリマーに関する研究 (III) 重合開始種の推定
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概要
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高温下でフタル酸ジアリル (DAP) モノマーに対する重合開始能を持つDAPプレポリマー (PDAP) 中に含まれる不安定構造単位, すなわち重合開始種について種々の観点から検討し, その生成機権を推定した。すなわち, PDAPの重合開始能が調製条件に依存して大きく変化するという前報の結果に加え, DAPの対応モノエンであるフタル酸アリルプロピル (APP) のポリマー (PAPP) が高い重合開始能を示すこと, さらには高い重合開始能を示すポリマーのIRスペクトルほど1760cm<SUP>-1</SUP>の吸収が顕著であることなどの結果から, 次の反応によってポリマー末端に導入された権造単位1がPDAPやPAPPの重合開始種になっているものと推測した。<BR><BR>さらに, 構造単位1に相当するモデル化合物の合成を, 塩化フタロイルと1, 2-エタンジオールあるいは1, 3-プロパンジオールとの反応から試みたところ, 目的とするモデル化合物の単離には成功しなかったが, 粗生成物はDAPモノマーに対してかなり高い重合開始能を示した。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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