高温重合活性ジアリルフタレートプレポリマーに関する研究 (II) 重合開始能の調製条件依存性
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概要
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フタル酸ジアリル (DAP) をラジカル開始剤存在下にDSC昇温重合させると2段階発熱現象が認められ, それは1段目の発熱を伴って生成した系中のDAPプレポリマー (PDAP) が2段目の発熱温度領域で重合開始剤として作用し, 系中に残存する未反応モノマーの重合を再開始することによることを前報で明らかにした。本研究はこのようなPDAPの重合開始能の調製条件依存性を詳細に検討したものであり, 高活性PDAPを得るための条件として, 1) 重合温度は30℃程度の比較的低温にする, 2) モノマー濃度は低くする, 3) 極性の高い溶媒を用いる, 4) 高温で重合させる際には重合時間を短かくするなどの点が重要であることを明らかにした。ちなみに, DAPの重合を, ジオキサン中, 過酸化2, 4-ジクロロベンゾイルを開始剤とし, 50℃で行なうことによって, 過酸化ジクミルの約1/20の重合開始能を持つPDAPが得られた。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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