tert-ブチルメタクリレートとポリエチレングリコールジメタクリレートのラジカル共重合における三次元ネットワーク形成
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概要
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モノビニルージビニルラジカル共重合にける三次元化機構の解明とその制御を目的とする一連の研究の一環として, 本研究ではtert-ブチルメタクリレート (tBMA) と各種ポリエチレングリコールジメタクリレート (PEGDMA) の共重合を取り上げ, 先に報告したメチルメタクリレート (MMA) -PEGDMA共重合系と対比しながら, 嵩高いterレブチル基が三次元ネットワーク形成過程においてどのような影響を及ぼすかを詳細に調べた。MMA系では生成プレポリマーの一次ポリマー鎖長はPEGDMAのオキシエチレンユニット数nの増加とともに大きく増大した<SUP>7) </SUP>のに対し, tBMA系ではその依存性は一次ポリマー鎖長の最大値がn=1の場合の1.8倍とわずかであった。実測ゲル化点はtBMA系では高重合率側へと移動し, 見掛け上ゲル化は遅延した。実測ゲル化点の理論値からのずれは, n=1ではtBMA系の方が大きくなった。一方, nが増加するとMMA系ではずれが大きく増大するのに対してtBMA系では逆に若干ながら小さくなった。これらの結果は, 嵩高いtert-ブチル基のためにポリマー主鎖の柔軟性が減少し, 加えてその立体効果のために, ループ構造の形成を伴う分子内環化反応<SUP>7) </SUP>, 分子間架橋反応, さらには分子内架橋反応が抑制されたことによるものと推察される。SEC-MALLSによって求めた生成プレポリマーの分子量復溶出量相関線および分子量分布の経時変化, 光散乱測定による慣性半径および第二ビリアル係数と分子量の相関は上述の考察を支持するものであった。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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