液状ポリ酸無水物:新しい可撓性エポキシ樹脂用硬化剤としての性能
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概要
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側鎖を持つ長鎖脂肪族二酸ポリ無水物は常温で液体となるため, 可撓性エポキシ樹脂用硬化剤となり, 優れた作業性があることを見出した。<BR>このポリ酸無水物によるエポキシ樹脂硬化物はガラス転移温度 (Tg) が低く, 可撓性が大きく, 耐熱衝撃性に優れてているだけでなく, 電気的性質や耐水性も優れていることがわかった。<BR>しかし, これらのポリ酸無水物硬化樹脂は可撓性が非常に大きく, 若干機械的強度に劣るため, メチルヘキサヒドロフタル酸無水物 (MeHHPA) との混合硬化剤系について検討した。ポリ酸無水物/MeHHPAの比が小さくなると共にTgが順次上昇し, それに伴って機械的強さも大きくなった。そして, ポリ酸無水物/MeHHPAの比が0.7以上で可撓性, 0.7~0.2で強靱性, 0.2以下では剛性の硬化物が得られた。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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