口腔癌の早期診断に貢献する分子生物学研究の現在(総説)
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概要
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過去数十年の研究成果によって,がん患者の循環血液中にみられる腫瘍由来細胞(circulating tumor-derived cells: CTCs)あるいは末梢循環腫瘍由来核酸(circulating tumor-derived nucleic acids: ctNAs)が微小転移の兆候であり,それゆえ重要な予後因子であることが広く受け入れられてきた。これらは免疫細胞化学的あるいは分子生物学的分析法によって検出でき,さらに実際の患者においてもシステミックでリアルタイムなCTCs/ctNAsのモニタリングが可能となりつつある。本稿では,口腔がんにおける基礎から臨床応用へのCTCs/ctNAs研究の変遷について,われわれの最近の研究成果と併せて解説する。
著者
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小河原 克訓
千葉大学医学部
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椎葉 正史
千葉大学大学院医学研究院臨床分子生物学講座
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鵜澤 一弘
千葉大学大学院医学研究院臨床分子生物学講座
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丹沢 秀樹
千葉大学大学院医学研究院臨床分子生物学講座
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坂本 洋右
千葉大学医学部附属病院歯科・顎・口腔外科
-
丹沢 秀樹
千葉大学大学院医学研究院臨床分子生物学
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笠松 厚志
千葉大学医学部附属病院歯科・顎・口腔外科
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馬場 隆緒
千葉大学大学院医学研究院臨床分子生物学講座
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肥後 盛洋
千葉大学医学部附属病院歯科・顎・口腔外科
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