8000m級光電気複合ケーブルの換装
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概要
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JAMSTECは主に深海曳航体(Deep-Tow)などに使用する8000m級光電気複合鎧装ケーブル(複合ケーブル)が巻かれたストックドラムウィンチを所有している.2011年度,この複合ケーブルを使用して,Deep-Towによる東北地方太平洋沖地震の震源域の調査航海を行ったが,曳航作業中に船上とDeep-Tow間の通信が途絶えた.帰港後に原因調査を実施したところ,複合ケーブルは大深度での運用には堪えないことがわかった.一方で,この複合ケーブルは東北地方太平洋沖地震の震源域調査を含め,大深度海域調査には欠かせないものであるため,早急な換装が求められた.以上のような経緯を踏まえ,複合ケーブルの換装を行った.換装においては,大深度での運用にも堪えるよう,光ロスバジェット(光伝送損失量の許容値)を検討し,水圧によって光損失が増大する水中光コネクタに対して,検討した光ロスバジェット内に光損失が収まっているか確認した.また,利用可能な光系統数を,旧ケーブルでは2系統だったが,4系統にした.さらに,フリーフォールの際に光パワーメータを用いて,実運用における光損失も計測した.上記事項について報告する.
著者
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月岡 哲
独立行政法人海洋研究開発機構
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新倉 淳也
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋工学センター
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小椋 徹也
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋工学センター
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山本 富士夫
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋工学センター
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増田 慎哉
広和株式会社 マリンシステム部
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大渡 祐樹
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋工学センター
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南部 喜信
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋工学センター
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吉梅 剛
独立行政法人海洋研究開発機構 海洋工学センター
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白仁 浩文
株式会社OCC ケーブルシステム事業本部
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