分子接合技術を応用したポリイミドフィルム上への直接メタライジングによる両面フレキシブルプリント配線板の開発と量産化
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概要
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一般的にプリント配線板の絶縁材と導体間の密着強度が発現するメカニズムは,銅箔のマット面形状,または樹脂表面の粗化によって形成される凹凸を利用した投錨効果,およびファンデルワース力,水素結合で得ている。しかしながら,凹凸の存在により,高精細パターンの形成を阻害し,表皮効果の影響による高周波の伝送ロスが拡大する弊害も多い。これらの課題を解決する方法として,樹脂と金属間などの異種材料間を化学結合により接合する分子接合技術を,ポリイミドフィルム上への直接メタラズに応用し,高性能,安価でイノベーティブな新規両面FPCを開発,製品化を実現した。新規FPCのピール強度は,初期で15 N/cm,150°C168 h,および260°C5 minの熱負荷後の低下も少なく,製品の使用に十分満足できるレベルである。製品に要求される薄型軽量,柔軟性,屈曲耐性,高密度配線,および高速伝送などの特性を評価した結果,一般両面FPCに比べ優位性があることを確認した。また,環境,およびコストの面でも大きなメリットがある。
- The Japan Institute of Electronics Packagingの論文
著者
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八甫谷 明彦
株式会社東芝デジタルプロダクツ&ネットワーク社
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森 邦夫
株式会社いおう化学研究所
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宮脇 学
株式会社メイコー
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道脇 茂
株式会社メイコー
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瀧井 秀吉
株式会社メイコー
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工藤 孝廣
株式会社いおう化学研究所
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八甫谷 明彦
株式会社東芝
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