GSJ炭酸塩標準物質(JCp-1, JCt-1)の炭素および酸素安定同位体比
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概要
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同位体比質量分析計を用いて炭酸塩試料の炭素・酸素安定同位体比(δ13C・δ18O)を測定する際には,国際標準試料によってPDBスケールに値付けされた作業標準試料を用いる場合が多い.本研究では,成分情報が公表されている炭酸塩標準試料JCp-1 およびJCt-1が作業標準試料として適切であるかを検討するために,同位体比を測定し,均一性を評価した.JCp-1がδ13CPDB =-1.63±0.03‰,δ18OPDB =-4.71±0.03‰,JCt-1がδ13CPDB =+2.79±0.02‰,δ18OPDB =-0.496 ±0.03‰と均一であり,作業標準試料として適切であることを確認した.JCp-1 およびJCt-1を作業標準試料に使用する場合,-5.01‰<δ13CPDB <1.95‰,-22.97‰<δ18OPDB <-2.20‰の範囲において,1点検量法により未知試料のPDB値を求めることができる.
- 産業技術総合研究所地質調査総合センターの論文
著者
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茅根 創
東京大学大学院地理学専門課程
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中村 修子
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻
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茅根 創
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻
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中山 裕朗
埼玉県警察
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飯嶋 寛子
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻
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