生物海岸地形と地球環境変動(シンポジウム:海岸・沿岸域における陸域海域の相互作用-LOICS Land-Ocean Interaction in Coastal Zone)
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概要
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サンゴ礁では,造礁サンゴなどの生物自らが地形を造り物理環境を変える.またサンゴ礁は,光合成/石灰化を通じて炭素循環にも関わっている.こうした点でサンゴ礁は,地学,生物,物理,化学的な過程が相互に密接に関係した系である.サンゴ礁は地球温暖化のシナリオのどの因子とも密接に関わっている.さらにそれぞれの因子との関係は単一ではなく,CO_2に対しては吸収か放出か,温暖化に対しては白色化によるへい死か分布域の拡大か,海面上昇に対しては成長か沈水かといった,まったく逆の応答があり得る.来世紀の地球環境変動に対するサンゴ礁の応答について明らかにするためには,10^2年オーダーでのサンゴ礁地形の形成に伴う生物群集,物理環境の変遷と物質循環過程の変化を明らかにすることが必要である.
- 1997-02-28
著者
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