外傷性静脈型胸郭出口症候群の治療経験
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概要
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●要 約:鎖骨骨折は日常診療において比較的多く遭遇する骨折であるが,血管障害を合併することは稀である.今回われわれは鎖骨骨折に鎖骨下静脈の閉塞症状を伴った外傷性静脈型胸郭出口症候群の症例を経験した.症例は59歳の男性で,バイクで転倒して受傷した.他院で保存療法を受けたところ患側上肢の腫脹,握力低下およびしびれ感が出現し鎖骨下静脈の閉塞が疑われた.胸部CTで鎖骨遠位側骨片の圧迫による鎖骨下静脈の狭窄と同部の血栓閉塞を認めた.抗凝固療法により血栓は消失し,解剖学的整復位で内固定することにより,鎖骨下静脈の狭窄は解除され症状の消失を認めた.
著者
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折田 博之
恩賜財団済生会山形済生病院心臓血管外科
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廣岡 茂樹
恩賜財団済生会山形済生病院心臓血管外科
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外田 洋孝
恩賜財団済生会山形済生病院心臓血管外科
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小林 夕里子
恩賜財団済生会山形済生病院心臓血管外科
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鈴木 朱美
恩賜財団済生会山形済生病院整形外科
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松田 雅彦
恩賜財団済生会山形済生病院整形外科
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