NSAIDs起因性多発小腸潰瘍から穿孔をきたした1症例
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概要
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症例は83歳男性.黒色便を主訴に救急搬送され,下部消化管内視鏡検査にて回腸に多発潰瘍を認めた.低用量アスピリンとの関係が疑われ,内服を中止の上,絶食にて加療した.経過中,高熱,炎症反応高値を繰り返したが,内視鏡所見上,小腸潰瘍はほぼ治癒した.腰部脊柱管狭窄による腰痛のため入院第53日よりセレコキシブ200mg/日投与を開始した.入院第78日,激しい腹痛が出現し,腹部CT検査で遊離ガスを認め,消化管穿孔と診断し開腹手術となった.終末回腸に10カ所の打ち抜き穿孔を認め,病理組織所見で非特異的炎症と診断され,セレコキシブとの関連が疑われた.
著者
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牧野 哲哉
明舞中央病院外科
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竹内 庸浩
川崎病院 消化器内科
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仙波 秀峰
神戸大学大学院 医学研究科病理学講座病理学分野
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野村 祐介
川崎病院 消化器内科
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前田 哲男
川崎病院 消化器内科
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多田 秀敏
川崎病院 消化器内科
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西田 悠
川崎病院 消化器内科
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