アンケート調査にみる全国日赤病院薬剤師の感染防止対策における役割

概要

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病院感染防止には医療従事者のチームワークが必要不可欠である．薬剤師がチームの中でどのような役割を担っているのか，全国日赤病院薬剤師を対象にアンケート調査を行った．92施設中68施設から回答があった(73.9%)．感染防止対策加算取得施設は63.2%あった．抗菌薬管理は届け出制とする施設が69.1%あった．届け出(用紙提出)のタイミングは抗MRSA薬使用後でも提出可能とする施設が66.2%あった．薬剤師は医師から依頼のあった患者(39.7%)の血中濃度解析を行い，医師は結果を基に投与量調節を行い(45.6%)，そして，29.4%の施設において薬剤師が解析結果から医師に投与量を提案していた．回答施設の89.7%は後発抗菌薬を採用していた．消毒薬使用量調査は45.6%の施設で薬剤師が行っていた．感染防止対策教育の一環として，薬剤師が全職員を対象に年1回以上講演(64.7%)を行っていた．以上の結果より，院内感染防止対策チームの中で，抗菌薬管理，抗MRSA薬血中濃度解析等，薬剤師に求められる全ての領域において，薬剤師が関与していることが判った．