行政の組織や活動の「独立性」について
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概要
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行政の組織や活動の「独立性」の問題は近年,政策決定の分離や新たな規制機関の制度設計等を巡って盛んに議論されている.その現状を踏まえて,本研究では,まず行政が独立であるべきとされる際に引き合いに出される理由・根拠・趣旨等を網羅的に列挙・整理することにより,行政の独立性が(1)政府他部局,(2)政治(党派性等),(3)活動の相手方からの独立性という意味合いで論じられていることを述べる.そして,行政の独立性を「(1)財政的資源,(2)法的権限,(3)人的資源・組織,(4)情報といった行政資源に関する他への『非依存性』」と捉える枠組みを提示する.それに則って我が国の行政の仕組みとその限界について論じた上で,行政の実効性・信頼性向上に向けた独立性概念のさらなる検討等,今後の課題を指摘する.
著者
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