フライアッシュ由来調湿剤の試作およびその調湿性能
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概要
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フライアッシュを加熱処理(FA, FA300, FA500, FA700)およびアルカリ水熱処理(FA48, FA60, FA72)することにより,調湿剤の試作を行った.調湿剤の諸物性として,灰分,比表面積,細孔容積,平均細孔径,X線回折分析,電子顕微鏡写真および水蒸気吸着量について検討した.FA60 (85.7 m2/g)の比表面積は,他の調湿剤に比べ高値を示した.また,FA60の吸・脱湿量は,他の調湿剤に比べ優れており,水蒸気の吸着機構として調湿剤の比表面積,細孔容積および表面の濡れ性が関与していると考えられる.吸・脱湿等温線は,BET式に適合し,FA60の調湿性能は,116.8 mg/g となり,水蒸気の繰り返し吸・脱着に有用であることがわかった.これらのことから,フライアッシュから調湿剤が試作でき,その調湿性能は実用化を考慮した場合,有用であることが示唆された.
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