SIM/Scan同時取り込みモードGC/MSによる農作物中残留農薬の一斉分析
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概要
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選択イオン検出/全イオン検出(SIM/Scan)同時取り込みモードを用い,Scanで十分な感度が得られない農薬のみSIM測定を行い,その他の農薬はScanで測定することで,高感度な一斉分析の農薬数を増やすことが可能であった.農薬305成分について,およそ3分の1(111成分)をSIMで測定することで,濃度0.02 ppm(標準溶液)の検出が可能であった(4成分は除く).そのメソッドを用いて,農薬305成分について代表的7作物からの添加回収試験(添加濃度0.05 ppm,n=3)を行った.前処理は,厚生労働省通知一斉試験法に従い,約8割の農薬は良好な回収率(70~120%)であった.さらに,できるだけ多くの農薬を簡単にスクリーニングするために,National Institute of Standards and Technology(NIST),Automatic Mass spectral Deconvolution and Identification Software(AMDIS)のデコンボリューション機能を利用した.429成分のデータベースを用いることで,スクリーニングを自動化し,AMDISの条件を絞り込むことにより確度の高い結果が得られた.
著者
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中村 貞夫
Agilent Technologies Japan, Ltd. Chemical Analysis Group
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山上 仰
Nishikawa Keisoku Co., Ltd.
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小野 由紀子
Nishikawa Keisoku Co., Ltd.
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東房 健一
Shinkawa Electric Co., Ltd.
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代島 茂樹
Agilent Technologies Japan, Ltd. Chemical Analysis Group
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