PICA-involved typeの破裂解離性椎骨動脈瘤に対する急性期血管内治療の1例:-PICAを温存した部分的trapping-
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概要
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【目的】PICA-involved typeの破裂解離性椎骨動脈瘤に対し,急性期の血管内治療にてPICAを温存した部分的trappingを行い治療し得た症例を経験したので報告する.【症例】50歳男性.くも膜下出血で発症し,右側椎骨動脈にPICA-involved typeの解離性動脈瘤を認めた.解離腔へのentryおよび破裂部はPICA起始部より遠位側に限局していると判断し,直ちに同部をコイルで塞栓したが,PICA起始部より近位側は塞栓せずPICAを温存した.神経脱落症状なく独歩退院し,術後2ヵ月の観察で残存部は急速に縮小・消失し,再出血はみられていない.【結論】PICA-involved typeの解離性動脈瘤に対する治療は容易でないが,本法は破裂急性期における治療法の選択肢の一つになる可能性がある.
著者
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吉澤 卓
横浜新都市脳神経外科病院脳神経外科
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伊藤 建次郎
横浜新都市脳神経外科病院
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谷井 雅人
横浜新都市脳神経外科病院脳神経外科
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尾崎 聡
横浜新都市脳神経外科病院脳神経外科
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長谷川 真作
川崎幸病院 脳神経外科
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今岡 充
西島病院 脳神経外科
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小櫃 久仁彦
横浜新都市脳神経外科病院 脳神経外科
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尾崎 聡
横浜新都市脳神経外科病院 脳神経外科
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吉澤 卓
横浜新都市脳神経外科病院 脳神経外科
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