Radix W線量計の数kGy領域でのガンマ線応答特性

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PMMA線量計は、取扱いが容易で安価かつ信頼性が高い等の特長を持つことから、医療機器を始め放射線滅菌などの様々な分野で工程管理用線量計として広く使用されている。しかし、従来のPMMA線量計はHarwell Dosimeters社製のAmberで1kGy〜30kGy、Redで5kGy〜50kGy、ラジエ工業（株）製のRadix RN-15で5kGy〜50kGyと測定範囲が狭いため、50kGy以上では精度良く測定できず、また目的に合わせてこれらの複数の線量計を使い分ける必要があった。近年開発されたRadix W線量計（以下Radix W）は、1つの線量計素子で1kGy〜150kGyまでの幅広い線量範囲を測定できるという特徴がある。しかしながら、食品照射分野で世界的に使用頻度の高い1kGy〜10kGyを通常の波長320nmで測定すると5kGy以下の領域で検量線と測定値の残差にバラツキがやや多く現れることが分かった。そこで前報では5kGy以下での測定精度の向上を目的として、照射による吸光度変化が大きい測定波長280nmにおける線量応答特性を調べ、測定精度を上げることができることを明らかにした。本報告では、1kGy〜10kGyでの線量応答性を確認するとともに、測定精度、照射中温度の影響及び照射後の経時変化等を調べ、Radix Wが食品照射の線量測定に使用可能であることを明らかにした。
日本食品照射研究協議会の論文

Radix W線量計の数kGy領域でのガンマ線応答特性

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