ハンセン病夫婦間感染例 ─症例報告とレビュー
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概要
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ハンセン病の夫婦感染例を報告した。初発したのは夫で、40歳台に下腿の知覚障害が生じ、72歳(1989)から右手の腫脹と発赤、次いで四肢の多発性紅斑と知覚障害が生じてハンセン病と診断された。反応期のBL型として治療中の1993年に妻(71歳)の右前腕に紅斑が現れ、夫の受診時に診察を受けてBT型と診断された。結婚生活は40年を超えていて、夫婦に血縁関係はなく、他には家族内感染者はなかった。臨床経過から夫より妻への夫婦間感染と診断した。日本の報告では、新患の夫婦間感染例の頻度は1%前後であった。世界的に、夫から妻へ感染する例が多く、多菌型の配偶者から感染して少菌型で発症する傾向があり、今回の夫婦例もこの傾向に一致していた。夫婦間感染の定義、発生頻度、発症要因、成人間感染について考察した。
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