介護老人保健施設における認知症高齢者への胃瘻造設の意義
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概要
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<B>【背 景】</B> 経皮内視鏡的胃瘻造設術 (percutaneous endoscopic gastrostomy ; PEG) が認知症高齢者に多数実施されている. <B>【目 的】</B> 認知症高齢者へのPEG造設には賛否両論がある. 当老健の認知症高齢者へのPEG後家族アンケートを行いその有用性を報告する. <B>【対象と方法】</B> PEG29例の平均年齢は81.8歳. PEG後早期及び長期フォローアップアンケートを行った. <B>【結 果】</B> PEG後早期アンケートでは29例中27例93%はPEGにして良かった. 2例はどちらとも言えない意見でありPEG後3ヵ月で死亡した. PEGにして良かった理由は点滴せず, 食事の時苦しまず笑顔が見えコミュニケーションがとれ面会が楽しみとなった. 体重が増加した. 長期フォローアップアンケートは19例中17例死亡し2例が生存. 死亡例は長期間生きられ天寿を全うできた. PEG後再入所しリハビリで寝たきりにならず良かった. 生存2例も面会が家族の楽しみとなっている. <B>【結語】</B> 老健における認知症高齢者に対するPEGは本人の延命を計りQOLの改善と家族の満足度を向上させるので積極的に行うべきと思われる.
著者
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