北海道産ハスカップ茶の創製と官能評価
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概要
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北海道を主産地とするハスカップ果実から加工されるジュース搾汁後の残渣は,生果実重量の30%にも上る.残渣には果実と変わらない機能性成分が含まれているにも関わらず,多くが廃棄されている現状にある.そこで残渣の有効活用法として,HS茶を新規作製し,成分分析と官能評価等を行い,飲料としての可能性を検討した.<BR>HS果汁搾汁残渣を凍結乾燥して作製したHS茶(抽出液)は鮮赤色を呈する.HS茶含有の赤色系色素アントシアニン(シアニジン-3-グルコシド)量はHPLC法,芳香成分はGC-MS法で分析した.HS茶の官能評価は成人女性を対象に実施した.飲用による感情状態の変化を標準化質問紙法で測り,併せて脳波を測定して感情状態との対応を検討した.<BR>シアニジン-3-グルコシドは,HS茶乾燥重量100g当たり約1170mg含有され,果実や搾汁残渣の含有量に匹敵する量であった.香り成分としてリモネン等が検出された.官能評価で,対象者からは「色が好ましい」「飲みやすい」と評価された.また,HS茶飲用によって脳波<I>α</I>波左右偏側性が高まり,リフレッシュ効果が示された.残渣の有効活用である新規作製HS茶は,ストレス軽減という機能性を持つ飲料としての可能性が示唆された.
著者
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金澤 康子
天使大学看護栄養学部栄養学科
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荒川 義人
天使大学大学院看護栄養学研究科
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坂本 恵
天使大学大学院看護栄養学研究科栄養管理学専攻
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三好 孝二
(株)美唄農産物高度利用研究所
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森谷 絜
天使大学大学院看護栄養学研究科栄養管理学専攻
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森谷 絜
天使大学大学院看護栄養学研究科栄養管理学専攻
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