悪性胸膜中皮腫に対するペメトレキセドの実臨床における有用性の検討

概要

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目的．悪性胸膜中皮腫に対するペメトレキセドを含む化学療法の効果と有害事象についてレトロスペクティブな検討を行った．方法．2007年2月～2009年12月に長崎胸部腫瘍研究グループ関連施設においてペメトレキセドを含む化学療法を行った悪性胸膜中皮腫34例を検討．結果．男性28例，女性6例，年齢中央値68歳（53～81歳）でアスベスト曝露があった症例は26例．病理組織型は上皮型16例，肉腫型10例，二相型5例，不明3例であった．初回化学療法25例，既治療8例，30例がペメトレキセド・シスプラチン併用療法，3例がペメトレキセド・カルボプラチン併用療法，1例がペメトレキセド単剤療法を受けていた．ペメトレキセド（500 mg/m2）・シスプラチン（75 mg/m2）併用療法を受けた24例のGrade 3以上の毒性は白血球減少2例（8.3％），好中球減少5例（20.8％），消化器毒性2例（8.3％）で，奏効率12.5％，生存期間中央値14.4ヶ月であった．結論．実臨床でのペメトレキセド・シスプラチン併用療法の効果と有害事象は，過去の前向き試験の結果とほぼ同程度であった．