病院と地域支援者間で実施した筋萎縮性側索硬化症のデスカンファレンス
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
要 旨目的 : 筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 患者1例の死亡に至るまでの療養生活支援を振り返る「病院と地域支援者間によるデスカンファレンス」を実施し, 地域連携課題を抽出すること. 方法 : 情報源は, 参加者が作成したカンファレンス資料や意見交換の内容で, それらを著者間で討議し, 要約整理を行い, 地域連携課題を抽出した. デスカンファレンスは, 参加者が13名であり, 約3時間をかけて行った. 症例は, 7年6ヵ月間の療養生活ののちに病院に緊急搬送され死亡した60歳台の女性. 訪問看護事業所は2か所, 診療所医師は3ヵ所など支援者が多数であった. 入・退院歴は5回であった. 結果と考察 : 本症例の「危機的時期」は, (1)療養場所の変更時, (2)病状悪化等に伴う夫への介護負担増強時, (3)終末期と考えられた. それらを統合し考察した結果, 地域連携課題として「家族指導」, 「医師間の連携強化」, 「家族介護負担の軽減」, 「看取り体制整備」が抽出された.
著者
-
岡本 幸市
群馬大学大学院医学研究科脳神経内科学
-
大谷 忠広
群馬大学医学部附属病院
-
池田 将樹
群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学
-
牛久保 美津子
群馬大学大学院保健学研究科
-
冨田 千恵子
群馬大学医学部附属病院看護部
-
岡本 幸市
群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学講座
-
池田 将樹
群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学講座
-
猪熊 綾子
群馬大学医学部附属病院看護部
関連論文
- カルバマゼピン内服後に急激な血圧上昇と Reversible Posterior Leukoencephalopathy Syndrome を呈した21歳男性例
- アルツハイマー病およびその関連疾患の診断マーカーとしての脳脊髄液中βアミロイド(1-42)測定の基礎的・臨床的検討
- 在宅ALS療養者の人工呼吸器をめぐる意思決定支援のあり方に関する看護研究
- 中年で発症したシアリドーシスI型の1例
- 早期パーキンソン病の治療
- 副甲状腺機能低下症にみられる低何カルシウム血症性ミオパチー : ミオグロビン流出の免疫組織化学的証明
- 座長の言葉
- 無症候性脳血管障害 無症候性脳血管障害の診断基準に関する研究
- 臨床的に Cockayne 症候群が疑われ多数の Rosenthal fiber の出現をみた一剖検例
- 多系統萎縮症(MSA)の抗α-synuclein抗体による検討
- FTLD・FTDの初期臨床像
- 座長の言葉
- 脳神経障害
- Ataxia-ocular apraxia 2 (特集 脊髄小脳変性症研究の最近の進歩) -- (常染色体劣性遺伝性脊髄小脳変性症)
- 一時的に totally locked-in state を呈したIgA-λ型M蛋白血症に関連する慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の1例
- TDP-43
- 抗ガングリオシド抗体が陽性であった脱髄型遺伝性ニューロパチー疑いの1例
- 病院と地域支援者間で実施した筋萎縮性側索硬化症のデスカンファレンス
- SIADHで発症し,頸髄に短い非連続性の偏在性病変を認めたNMO spectrum disordersの高齢男性症例
- 回復期病院における急性期病院からの転入患者の特性と退院先:- 自宅退院と施設退院の患者特性の比較 -
- ワークショップ17 : よい研究論文の書き方
- 病院から在宅ホスピスケアへの移行期における患者・家族の状況
- 5)TDP-43
- ワークショップ17 : よい研究論文の書き方