EDTA投与後の血中カルシウム動態ならびに上皮小体主細胞の微細構造の変化について
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概要
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カイウサギにEDTA (体重kg当り25mg) を投与し, 血中カルシウムならびに上皮小体主細胞の微細構造の変化を観察した.その結果, 血中カルシウム値はEDTA投与後急速に低下し, 約5分後に最低値に達し, その後徐々に上昇してEDTA投与45分ないし60分後には投与前の値に戻る.一方, 上皮小体主細胞においては, EDTA投与30秒後には, すでに分泌顆粒の放出は開始されており, 5分後には殆んど総て放出されてしまう.以後, 分泌穎粒の放出は行なわれずに, 新しい分泌顆粒の形成が盛んとなり, EDTA投与30分後には, すでに新しく成熟した分泌顆粒がみられる.そして, 投与90分後に至ると, 大部分の主細胞は, EDTA投与前の, いわゆる静止期の微細構造を呈するようになる.
- 日本内分泌学会の論文