Chlormadinone acetateの生物学的活性 (III):ラット性機能に及ぼす出生前投与の影響
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概要
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合成黄体ホルモン剤であるchlormadinone acetate (GMA) をwistar系妊娠ラットの妊娠後期に1日8mg連続7日間経口投与し, 出生仔肛門一外***間距離 (AGD), 性成熟, 交尾能などに対する影響をnorethisterone (NET, 1日2mg投与) と比較検討し次のごとき結果を得た. (1).CMA投与群雄AGDは対照に比し短縮即ち女性化 (fcminization) を示した.NET群では雌AGDの伸長即ち男性化 (masculinization) が認められた.この変化は胚仔発育とは特に関係なく肛門一外***部位に独立した変化である. (2) CMAによりfeminizationを生じた雄ラットAGDは短縮したまま生長を続け, 離乳時でも出生時の対照との差がそのまま出現した.これに対しNETにより生じた雌ラットAGDの伸長は生後10日で正常に回復した. (3).外***発育を指標とした性成熟過程は, CMA群, NET群共に雄ラットの性成熟が対照に比し遅延傾向を示した.雌ラットの性成熟は両群共対照と差が認められなかつた.なお外***の形態異常は雌雄ラット共にみられなかつた. (4) Sister-brothermatingにより交尾能を検討したところ, CMA群の雌雄ラット及びNET群の雌ラットの交尾率は対照に比し著明に低下していた.このことは胎生期に受けたsteroidの影響が生後の性機能に出現する可能性を示すものであり, その作用機序と共に今後の検討を要する問題と考える.
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