免疫と生体膜
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概要
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レクチンによるリンパ球活性化のひき金は, 細胞膜でひかれ, 情報の認識と伝達に細胞膜は重要な役割をもつ.<BR>本稿では, 情報の認識部位としてのレクチンに対するレセプターについてまず考察を加え, 次に情報伝達に重要と思われる細胞膜での変化, とくにリン脂質代謝に関係するホスホリパーゼ, リン脂質メチルトランスフェラーゼ活性の上昇について, われわれの知見をもとに記述する.<BR>さらに活性化リンパ球による細胞障害作用について, リンホトキシンのようなメディエーターを介するものとリンパ球自身が標的細胞に接着するものにわけて考察する.リンホトキシンの場合, その作用は, 標的細胞のβ-ガラクトシル残基を含む糖鎖への結合, 標的細胞の膜ホスホリパーゼの活性化ではじまる.接着を必要とする場合には, 疎水性のチャネル形成タンパクのようなものの存在を想定すると考えやすい.<BR>1細胞表面レセプター<BR>1.1 リンパ球表面のレクチンレセプター<BR>1.2リンホカインに対するレセプター<BR>2リンパ球活性化に伴う細胞膜変化<BR>3細胞障害反応と細胞膜むすび
- 日本膜学会の論文
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