ウサギ血液における解糖系, 血中カルシウム量および赤血球形態に対するNa Fの影響について (in vivo)
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概要
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今回, 口腔内投与におけるin vivo, ウサギ血液に対する最大Na F安全投与量を求めたいと考え, 食道結紮を行ったウサギ口腔内への局所適用および皮下投与により種々用量のNa Fを投与し, 血液に対する影響を検討した。測定項目としては, 血中F濃度, 血中カルシウム量, 血糖値および血中乳酸量を, また, 赤血球の形態変化について, 電子顕微鏡を用い観察した.<BR>その結果, 12.5mg/kg Na F (F: 2800ppm) の15分間口腔内投与において, 最高血漿F濃度は1時間後に到達し, その値はコントロール値に比較し1.69ppmの上昇であった。しかし, 血中カルシウム量および赤血球形態に対しては, なんら影響を与えなかった。<BR>口腔内投与時, 著しい高血糖の発現と血中乳酸量の変動がNa F処置およびNa F非処置動物の場合を問わず, 同様に現われた。それらは四肢緊縛, 手術侵襲, 全身麻酔のストレス負荷によると思われた。したがって, 血糖値に対する影響は12.5mg/kg Na F口腔内投与時の血漿F濃度に相当するNa Fを皮下投与することにより検討した。その結果, 血糖値に対するNa Fの影響はなんら認められなかった。<BR>臨床使用量 (F: 500ppm) をウサギに1分間口腔内適用した場合, 最高血漿F濃度は30分後にみられ, コントロール値に比較し, わずかに0.06ppmの上昇であった。そのF濃度は12.5mg/kg Na F (F: 2800ppm) の15分間適用時の上昇分1.69ppmに比較し, 著しく低く血液解糖系に影響はないと思われる。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
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