CHLORHEXIDINEおよびMONOFLUOROPHOSPHATEの併用によるラット実験う蝕抑制効果および歯垢抑制効果に関する研究
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概要
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作用機作が異なるう蝕抑制剤の併用によるう蝕抑制効果を検討する目的で, chlorhexidinedigluconate (CHX) およびsodium monofluorophosphate (MFP) を単独あるいは併用してラットに投与し, う蝕抑制効果および歯垢抑制効果の検討を行なった。<BR>MFPの投与は, 0.1mlを経口用ゾンデで毎日1回ラットの臼歯部に滴下し, CHXは飲料水として与えた。尚, う蝕誘発性飼料#2000を35日間Wister系ラットに投与した。<BR>0.02%FのMFPおよび0.001%CHX投与群では50%のう蝕が抑制され, その抑制効果はMFP群 (0.02%F; 抑制率27.2%) あるいはCHX群 (0.001%; 抑制率39.2%) よりも高かった。しかし, 0.1%FのMFP群 (抑制率46.7%) あるいは0.005%CHX群 (抑制率49.8%) と同等の効果であった。更に, 0.1%FのMFPと0.005%CHX併用群, 0.1%FのMFPと0.001%CHX併用群および0.02%FのMFPと0.005%CHX併用群でも効果が助長され, おのおの60.7, 51.6および56.3%のう蝕抑制率を示した。尚, MFPおよびCHXの併用による歯垢抑制効果は相加的な作用が認められず, CHXの効果の範囲内であった。<BR>以上の結果から, CHXおよびMFPのラット実験う蝕抑制効果は相加的作用があり, 併用によってラット実験う蝕抑制効果が増強されることが示唆された。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文
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