IV.便失禁の評価と治療総論―診療ガイドライン作成に向けて―
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概要
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本邦における便失禁診療ガイドライン作成に向けて,評価・診断法と治療総論を述べる.原因診断には病歴・症状,直腸肛門診察,直腸肛門機能検査,肛門管超音波検査が必要である.症状は漏出性と切迫性に大別される.直腸肛門機能検査では肛門内圧検査,直腸バルーン検査,直腸コンプライアンス検査が有用であり,肛門管超音波検査も内・外肛門括約筋の損傷や内肛門括約筋の菲薄化の診断に有用である.治療法は原因・病態,便失禁の程度,QOLへの影響,患者の希望を考慮して総合的に判断するが,その原則は,まず保存的療法を行い,外科的療法を行う場合も侵襲がより低い術式から選択する.国際失禁会議のガイドラインを参考に,我々が推奨する本邦における便失禁療法のアルゴリズムを示す.また,欧米では仙骨神経刺激療法の出現によって外科的療法のアルゴリズムが大きく変化しつつあるので,現在の欧米と将来の本邦での外科的療法のアルゴリズムも併せて示す.
著者
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味村 俊樹
高知大学医学部附属病院 骨盤機能センター
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倉本 秋
高知医療再生機構
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福留 惟行
高知大学医学部外科学講座外科i
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味村 俊樹
高知大学医学部骨盤機能センター
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福留 惟行
高知大学医学部外科1
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