練りロール機による古タイヤゴムの化学再生 (その2) 可塑化条件と再生機構

概要

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ロール法で古タイヤゴム粉を再生する際のロール条件, ゴム粉及び再生用油の種類などの可塑化条件が再生ゴムの特性に及ぼす影響について検討した. その結果, 可塑度に及ぼすロール条件としてはロール温度が大きく影響する. 再生用油としてはトール油, プロセスオイル, アロオシメンが優れた可塑化効果を示し, また, 単に再生用油を増量しても効果はあまり認められない. 再加硫ゴムの物性は原料ゴム粉の物性に支配されているが, その引張強さはゴム粉の粒径が小さいものほど高く, また, 伸びは可塑度の低いものの方が優れていた. p-トルエンスルフィン酸-DBU系を用いて, NR/SRRブレンド比の異なる標準加硫ゴム粉の再生について検討した. SBR含有率が高くなるにしたがって可塑化速度, ゾルの分子量及び再加硫ゴムの物性の保持率は低下する傾向が認められた. また, パルスNMR法から, 再加硫ゴムの分子運動性は再生前のものより小さくなる. これらのことから, この再生剤を用いたロール再生法では主鎖切断主導型の機構によって可塑化が進むものと考えられた.
社団法人日本ゴム協会の論文