熱と放射線によるゴムの化学応力緩和における温度と線量率の等価性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
放射線による高分子鎖の切断速度と熱による切断速度を対応させる目的で, 熱と放射線の各々を程度を変えて同時に加え, ゴムの応力緩和を測定した.試料は, 耐熱性に優れたテトラフルオロエチレン-プロピレンゴムを用い, 応力緩和の測定温度は150°C〜280°Cの範囲で, 放射線はC0-60γ線を照射した.応力緩和曲線は, 物理緩和が重乗していると考えられる短期間以後は Maxwell 型なので, 熱と放射線の複合環境での化学応力緩和速度が求められた.種々の温度と線量率で測定した緩和速度について, 異なった線量率で測定した値を重ね合わせるために, 温度軸に沿って移動させるとマスターカーブが得られ, 更に実験した線量率の差と, 重ね合わせるために移動した温度の関係を求めた. 得られた関係が, 化学応力緩和速度における熱と放射線の対応関係を示している.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
関連論文
- 観葉植物による住居環境の劣化対策
- 人工衛星用部品の劣化と寿命推定
- 放射線利用の経済規模
- 信頼性の保証
- 高加速耐候劣化試験方法
- シンクロトロン放射光の利用
- 最近の耐候性に関するシンポジュウムから
- 架橋PTFEの用途の展望
- 統計解析ソフト
- 化学発光
- X線フィルムを超える材料とシステム
- 熱と放射線との相乗効果
- 解凍後の冷蔵保存時間の経過に伴うヒト肝組織の形態機能的変動
- エラストマーの寿命の新しい評価方法
- 切断と架橋によるゴム網目鎖の制御と発現する物性
- 第33回理工学における同位元素研究発表会の要旨集をみて
- 放射線の照射に伴うエラストマーの誘電特性の変化
- ゴムの放射線劣化の Mooner-Rivlin プロットによる考察
- 化学応力緩和によるゴムの架橋と切断のG値の算出方法
- エラストマーの放射線劣化への化学応力緩和の応用
- 放射線照射したエチレンプロピレンゴムのケミルミネッセンスとケモレオロジー
- 熱と放射線によるゴムの化学応力緩和における温度と線量率の等価性
- 化学応力緩和における熱と放射線の相乗効果