化学応力緩和によるゴムの架橋と切断のG値の算出方法
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概要
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放射線照中に連続法と断続法の化学応力緩和を測定し, おのおのの緩和速度を求め, これらの値から架橋と切断のG値を求めた.試料はテトラフルオロエチレンープロピレン共重合体を電子線によって架橋した純ゴムである.100°CにおいてCo-60γ線を照射しながら化学応力緩和を測定し, その結果を解析して架橋と切断のG値を求め, 0.88と1.89とを得た. 一方, 同じ照射条件のもとで Charlesby-Pinner plont によってこれらの値を算出すると, 1.22と2.54が得られた.同じ試料について酸化反応が起きない環境, すなわち窒素ガス中で放射線を照射しながら化学応力緩和を測定し, 架橋と切断のG値を求めると1.58と0.24であり架橋が切断反応をうわまわることが明らかとなった. この環境で Charlesby-Pinner 法で求めると1.11と0.22であり, 両方法で求めた値はその測定方法が全く異なるにも関わらず比較的よく一致する.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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