水稲成熟過程における米穀粒組織内部のリボフラビン分布について
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概要
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(1)農林16号を用いて水稲の成熟過程におけるリボフラビンの分布を追跡するためにリボフラビン螢光像を撮映し,その分布を米穀粒(子実)の発達と関連づけて観察した. (2)胚や胚乳部組織の発達は開花後比較的早い時期にほぼ完成し,リボフラビンの分布の傾向はこれと平行して1週間目くらいに定まると推定されるが,そののち穀粒の充稔比伴ってリボフラビン螢光の強度が増大し,果皮部,糊粉層に比較的強くなり,全体としての螢光強度は開花後30日目になってはじめて一定に近くなる. (3)胚乳組織内各部のリボフラビン分布は30日目以後はほぼ均一になっているが,胚に隣接した部分に幾分か強い螢光が認められる. (4)螢光強度の比較結果からみると胚内部諸器官でのリボフラビンの分布は胚軸維管束および幼根維管束-原子葉-胚乳に隣接する胚盤中央部,盤状体表皮層-幼根-盤状体,外胚葉の順に小となっている.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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