デヒドロアスコルビン酸のin vitroにおける安定性について(第1報)
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概要
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(1) 試みたすべての条件下で, DHAからDKGへの加水分解は一次反応式, k=1/t×lnC0/Ctに縦った. (2) DHAのDKGへの加水分解速度は, pHおよび温度に依存する. DHAの半減期はpH 2.0〜5.5で20°で1,000分以上, 37°で300分以上である. pH 6を越えると,またはpH 2より低くなると,その安定性は急速に減少する. pH 2.4付近でDHAの安定性は最大である.またpH 2.0および2.4では速度恒数kは緩衝液の種類に関係しなかった. (3)活性化エネルギーは,pH 2.4では約14, Px4.5で15,pH 6.1で26 CalJmoleであった.この活性化エネルギー値の比較から,pH 2.4とpH 6.1におけ一るDxaの加水分解機構は相異すると考えられる. (4) 人参,胡瓜,カリフラワーには, DHAの加水分解を促進する他の因子は,酵素的にも非酵素的にも認められなかった. (5) 胃液,ペプシンには, DHAの加水分解を促進する熱に不安定な因子は認められなかったが,熱に安定な因子の存在が認められた.その結果,胃内におけるDHAの半減期は約300分であると考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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