油脂特殊成分の濃縮に関する研究(第1報) : 溶媒抽出および分子蒸溜によるエゴノールの濃縮について
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概要
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エゴ種子油からエゴノールを選択的に抽出するため,アセトニトリル,γ-ブチロラクトンおよびニトロメタンを油の4倍容用い, 35〜65°の範囲で抽出試験を行なった.いずれの溶媒でも抽出物中のエゴノールの含最は40°,抽出率は45°でそれぞれ最高の価を示し,三者中ニトロメタンが最も優れている.また40°における溶媒比はアセトニトリルでは4〜6倍容ニトロメタンでは4倍容が適当であり,後者の多回抽出試験では,等容4回抽出, 2倍容2回抽出あるいは2倍容1回,等容2回抽出が良好であった.かかる操作によってエゴ油中の全エゴノールの77〜85%が抽出され,エキス中のエゴノール含量は28〜30%に達する.溶媒抽出によって得た濃縮エゴノールを10-4〜10-6mmHg下,流下式分子蒸溜装置で分子蒸溜を行なうと, 150〜170°の溜分に全エゴノールの69%が回収され,溜分中のエゴノールは約50%に達し,原油の8.7%倍に濃縮される.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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