界面活性剤の生物活性に関する研究 (第2報) : p, p-DDT 乳剤のアカイエカの幼虫に対する致死毒力およびノックダウン速度に及ぼす非イオン性界面活性剤の影響について
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概要
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p,p-DDT乳剤のアカイエカの幼虫に対する致死毒力ならびにノックダウン速度に及ぼす29種の葬イオン性界面活性剤の影響を,著者が先に提案したペトリ一皿法によって研究した. 供試界藤活性剤の大部分は致死毒力ならびにノックダウン速度に対して増進作用を示し,その増進度と界面活性剤の特性との間には密接の関係が認められた.すなわちエステルおよびエーテル型の界面活性剤において,分子中のアルキル基の炭素数の増加につれてノックダウン速度は増進する傾向がある.界面活性剤のHLBと両性質とは密接の関係があり,致死毒力増進度はHLB 15.0〜16.5,ノックダウン速度の増進度はその12.5〜14.0においてそれぞれ最高値を示し,昆虫への速やかな効力の発現のためにはより親油的の場が必要と推定される.界面活性剤の単剤の表面張力とノックダウン速度の増進度とは関係がないが,致死毒力増進度とは高い正の相関関係がある. 界面活性剤の単剤の致死毒力とそれを混用したp,p-DDT乳剤の致死毒力増進度とは関係がないが,乳剤の致死毒力増進度とそのノックダウン速度の増進度との間には高い正の相関関係が認められる. 乳化用補助剤として種々の量のPOE oleyl etherを併用したP,P-DDT乳剤は乳剤原液の可溶化開始濃度付近に,それぞれ致死毒力の最低とノックダウン速度の最高のピークをもっている.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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