醤油諸味の熟成過程解析に関する研究(第1報) : 諸味中のPediococcus halophilusの免疫螢光染色
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
(1) Pediococcus halophilusの2株 IAM 1673, PM-2について抗血清を作製し,その凝集反応を行なった. (2) 2株の抗血清と標識抗体をもちいて,間接法による免疫螢光染色をおこなった. (3) 供試2株については凝集反応,免疫螢光染色ともに菌株特異性が高く,全く交叉反応を示さなかった. (4) 醤油諸味中の該菌について免疫螢光染色が可能であり,粕等の自家螢光とは明らかに区別できる.また,形態上他菌種と思われる菌株は全て免疫螢光染色陰性であった. (5)醤油諸味中の免疫螢光染色陽性の菌は爽膜性と菌体性のものとがあり,菌株によってその染色性が異なっていると考えられる. (6) 醤油諸味中より単離した形態上Pediococcus halophilusと思われる菌株は,供試2株抗血清との凝集反応および免疫螢光染色の結果,ともに陽性のものは非常に少なかった.このことから,醤油諸味中には2菌株のほかに抗原性,抗体産生性のことなる菌株の存在が考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
関連論文
- 醤油諸味の熟成過程の解析に関する研究(第4報) : ガス噴射法によるPediococcus halophilusの分離と保存
- 醤油諸味の熟成過程解析に関する研究(第1報) : 諸味中のPediococcus halophilusの免疫螢光染色
- 醤油諸味の熟成過程の解析に関する研究 : 諸味より分離されたPediococcus halophilusの抗原分析について
- Chemotaxonomyについての小考察
- 反芻獣消化管に由来するVeillonella alcalescensの血清学的研究
- Steel woolを用いる嫌気性培養法
- Steel Woolを用いる嫌気性培養法(実験法紹介)