ブドウ樹の休眠打破に関する研究 (第1報) : ガラス室栽植樹の自発休眠短縮に及ぼす石灰窒素処理の効果
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概要
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1. 気候条件の異なる小田原と新潟の両地で, 無加温のガラス室ブドウ樹に石灰窒素浸出5倍液を塗布し, 休眠打破の効果を実験した。2. その結果, 生長促進に及ぼす塗布の効果を時期別にみると, 12月下旬から1月中旬, すなわち, 自発休眠中期から後期にかけての処理の効果が顕著で, その生育促進の程度は発芽日が15日, 収穫期が10日以上も早くなり, かつ, 果実の肥大が促進された。しかし, 自発休眠完了後の処理では, 実際的効果を期待することはできなかつた。3. 休眠打破の効果は, 同一樹の上にある枝について別々に塗布試験をした結果, 処理伎に限られ, 無処理の枝には影響を及ぼさなかつた。4. 新潟の室外にある樹につき同様の実験を行なつたのに, ほとんど促進効果が認められなかつた。これは, 自発休眠を早期に打破しても, その後の発芽所要温度が不足し, 発芽期が延長されたものと考えられる。
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