ブドウ‘巨峰’の腋芽茎頂培養におけるナフタレン酢酸及びベンジールアデニンの好適濃度について
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概要
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ブドウ‘巨峰’の腋芽茎頂培養におけるNAA及びBAの好適濃度について検討した.1. 外植体の生存率を高めるため種々のMS培地を検討したが, MS培地の窒素濃度のみを1/10とした修正Ms培地に, NAA 0.1mg/l, BA 1.0mg/l, ショ糖30g/l, 寒天7.0g/lを添加したものが外植体の生存率80%以上で最も高かった. したがって, 本研究ではこの培地を用いた.2. 置床外植体の肥大からシュートの形成増殖過程(第1段階〜第3段階) までは, BAの影響が大きく, いずれの段階でも BA 1mg/l の添加が最適であった. NAA は1mg/lではカルスを形成してシュートの形成を抑えたので, 0.1mg/l以下か無添加でもよかった.3. 第4段階のシュートかち発根させる場合にBAを添加すると, カルス形成は促進されるが発根が抑制されるので, 無添加がよいと考えられた. NAAは0.05mg/l以下の低濃度で発根率は低かったが, シュートの伸長がよく, 鉢上げも順調であった. 0.1mg/l以上では発根率はよかったが, シュートが伸長しなかったので, NAA無添加か低濃度培地へ再移植してシュートの伸長を図ろ必要があった.4. 以上のように‘巨峰’の腋芽茎頂培養において, 添加植物ホルモンはNAA及びBAだけで完全植物体を再生させることができた.
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