球根アイリスの生育, 開花に及ぼす低温処理, 生育温度およびジベレリン処理の影響
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概要
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球根アイリス“ウエジウッド”の生育, 開花に及ぼす球根の低温処理, 生育温度ならびにジベレリン処理の影響を知る目的で実験を行なつた.1. 球根を8°Cまたは13°Cで40日間低温処理したところ, 開花日には大きな差はみられなかつたが, 葉数は13°Cで増加し, 草丈, 花茎長も13°Cで長くなつた.2. 28日から49日まで日数をかえて13°Cで低温処理を行なつた球根を18°Cに植け付け沁結果, 到花日数は低温処理日数が長いほど短く, 早く開花した. 草丈は低温処理日数が長くなるほど短くなつた.3. 低温処理を行なつた球根を小型制御ガラス室内に植え付けて生育温度の影響をみたところ, 25°Cおよび30°Cでは全く開花しなかつたが, 23°C以下で開花し, 到花日数は高温ほど短くなつた. しかし開花率は高温になるに従つて低下し, 23°Cで83.3%となつた. 草丈は高温ほど長くなつたが, 花茎長は高温ほど短くなつた.4. 植え付け後30°Cに5日または10日おいたのち18°Cに移したものは, 連続18°Cにおいたものにくらべて30°Cにおいた日数程度開花がおく再たが, 開花率は. 低下しなかつた.5. 低温処理を行なわない球根にジベレリン処理を行なつたところ, 無処理にくらべて花芽分化, 発達が促進されたが, 低温処理したものには及ばなかつた. また花芽分化までに形成される葉数は低温処理によつて減少するのに対し, ジベレリン処理では増加した.6. 低温処理後ジベレリン100mg/l溶液に20時間浸漬して植え付けたところ, 無処理にくらべて開花が11.6日促進され, 葉長, 花茎長が長くなつた. また開花率もわずかながら高くなつた.
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