種子のタンパク質および酵素の電気泳動パターンによる種および品種の鑑別に関する研究 : (第1報)ブラシカ類, ダイコンおよびカボチャ類
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概要
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ブラシカ類, ダイコンおよびカボチャ類の種子のタンパク質あるいは酵素をアクリルアミドゲルのディスクで電気泳動して, その泳動パターンによって種子の種, 品種または品種群を鑑別することについて研究を行なった. 結果を一括すると第1表のごとくである.1. ブラシカ類作物の種子鑑別に利用価値のあったのは, タンパク質, パーオキシダーゼ, LDH, エステラーゼ, 酸性ホスファターゼ, ADH, GDHおよびCAであった. しかしこれら1種類のみの泳動によっての完全な区別は不可能で, 完全な区別には少なくとも2ないし3種類の泳動を必要とした. B. nigra, B. juncea およびB. carinata のパーオキシダーゼ泳動像では相似の反応を現わし, これはこれらが共通に有するbゲノムによるものと推測された. いずれにおいても品種間差は区別できず, ハクサイ, カブ, ミズナ, タイナなどは電気泳動像による分類からも. B. campestris として一括するのが妥当であると考えられた.2. ダイコンでは泳動像における品種間差あるいは品種群間差は検出できなかった.3. カボチャ類ではわずかで C. pepo がタンパク質の, C. ficifolia がエステラーゼの泳動像で区別できたのみで, C. moschata, C. maxima およびそれらのF1の間の区別は不可能であった.
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