シンビジウムの茎頂外植体からの器官形成に関する形態学的研究
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概要
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Cymbidium×Sazanami‘Haru-no-umi’を材料とし, シュートの発育過程の経時的変化及び栄養茎頂外植体の採取時期による器官形成能の変化を調べると同時に, 茎頂外植体からプロトコーム状球体 (PLB) が誘導される初期形成過程を形態学的に観察した. シュートの伸長生長の最も盛んな時期は4月から8月までで, この時期には腋芽の葉の分化も最も活発であった. 茎頂外植体のPLB形成能はこの期間中に最も高かった. その後, 9月から翌年2月までは主茎の伸長生長もなく, 腋芽の発達も停止した. この期間中のPLB形成能は前者より低い. なお葉の分化が停止する8月にはPLB形成能が急速に低下し9月以降は完全に失われた. PLBは腋芽から定芽的に形成されるものと, 節間部から不定芽的に形成されるものとがあった. 前者は後者よりその形成時期が早かったが, その数は後者よりも少なかった. なお, 前者を定芽的PLB, 後者を不定芽的PLBと呼ぶことにした.
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