一季成り性イチゴに光条件ないし遮光条件下で与えた低温処理が栄養生長と根の貯蔵炭水化物含量におよぼす影響
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概要
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一季成り性イチゴ品種宝交早生を光条件ないし遮光条件下で低温処理した場合, その後の株の栄養生長と根の炭水化物含量の変化について調べた. 休眠期の株を光条件 (光処理区) あるいは遮光条件 (遮光処理区) 下で47日間冬季の低温を与えた後, 25°/20°C(昼/夜) •15時間日長のガラス室に移し (高温処理), 14日ごとに収穫した.<BR>1.低温処理した場合には, 高温処理中に展開した葉 (新葉) のうち, 特に上位葉の葉柄長と葉面積が対照区に比べ顕著に増加した.<BR>2.冬季の低温は, その後の高温条件下で根の乾物重を増加させるようには作用しなかった.<BR>3.光処理区では, 低温処理中に根の還元糖およびスクロース濃度 (mg•g<SUP>-1</SUP> dry wt) が上昇したが,デンプン濃度は変化しなかった. 一方, 遮光処理区では, 低温処理中にスクロース濃度が上昇し, 逆にデンプン濃度は大きく低下した.<BR>4.花房は出らい時に全て切除したにもかかわらず,根あたりの炭水化物含量 (mg per roots) は, 遮光処理区のデンプンを除けば, どの処理区でも高温処理開始後最初の14日間で急激に減少した.<BR>5.高温処理開始時において, 遮光処理区の根あたりのスクロース含量は光処理区の40%しかなかった,しかし, 高温処理開始後最初の14日間で減少したスクロースの量は, 両処理区間で差がなかった.
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