肝細胞癌におけるPIVKA-IIの vitamin K感受性に関する検討
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概要
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Vitamin (vit.) K欠乏症と肝細胞癌 (HCC) において, 血漿異常プロトロンビン (Protein Induced by Vitamin K Absence or Antagonist-II, PIVKA-II) 高値例に対して vit. Kを大量持続投与し (50mg 20日間連日i.v.) PIVKA-IIの半減期を求めたところ, いずれの場合においても60hrであつた. PIVKA-II高値HCC例に vit. Kを少量1回投与 (10mg one-shot i.v.) した場合には, 3日目前後までPIVKA-II値は vit. K欠乏症例の半減期に一致して低下したが, 10日目前後には投与前値にまで再上昇した. したがつて, HCC例におけるPIVKA-IIの vit. Kに対する感受性は, vit. K欠乏症例のそれと同じであることが示唆された. また, HCC例における手術, 動脈塞栓術施行後に, PIVKA-IIの半減期を考慮してPIVKA-II値の推移を観察することは, 治療効果の判定, 腫瘍の増大•再発の早期発見及び予後推定の指標として有用であると考えられた.
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