メロンの葯培養による小胞子からの dihaploid plant の誘導
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概要
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メロンで小胞子起源の植物誘導を目的に葯培養を試みた. 誘導植物の起源が証明できるように, 温室メロン‘Earls Favourite’の1遺伝子で劣性形質を示す無毛系統に, 有毛系統を交配して得たF1雑種の葯を培養材料とした. NAA10-6M, BA10-6M, グルタミン800mg/l, スクロース100g/l, ジェランガム2.5g/lを含むMS培地上で, 9個の embryoid とカルスが形成された. これらの embryoid から3個体の有毛植物が誘導され, うち1個体は枯死したが2個体が開花し, 花粉稔性は85%以上あった. 誘導植物に自家受粉と無毛系統による戻し交配を行ったところ, 多数の充実種子が得られ, 高い種子および花粉稔性とから, 誘導植物は2倍体と推察された. 自家受粉と戻し交配で得た5果からの547本の幼苗は, すべてが有毛で無毛植物が分離・出現しなかったので, 誘導植物は小胞子起源であることが証明され, 培養過程における染色体の倍加で生じた dihaploid plant と考えられた.
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