肝細胞癌と画像上鑑別が困難であった甲状腺濾胞癌肝転移の1例

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概要

症例は63歳女性.2009年9月の健診でγ-GTPの軽度上昇認め,腹部超音波検査を施行し,肝右葉に腫瘤病変を指摘され当院紹介となった.血液生化学検査においてγ-GTP以外の肝胆道系酵素に上昇はなく,肝炎ウイルスマーカー,腫瘍マーカーを含め異常所見は認めなかった.US,CT,MRI画像所見では,肝右葉に80 mm大の内部壊死を伴う多血性腫瘍を認め,肝細胞癌(HCC)が疑われた.腰痛の訴えから施行した腰椎MRI検査では,腰椎(L4)に肝腫瘍と同様の造影パターンを呈する径10 mm大の腫瘍を認めた.以上の所見から,多血性の転移性肝腫瘍は否定できないも,HCCおよびHCCの骨転移が強く疑われた.遠隔転移を認めたが,肝腫瘍の局所制御目的で2009年12月に肝右葉切除を施行.病理検査にて甲状腺濾胞癌の肝転移と診断した.本例は48歳時甲状腺腫の手術既往が有り,当時の切除標本では癌の合併は認められなかったが,15年の経過を経て,肝転移,骨転移を来したと考えられた.画像所見がHCCと類似し術前診断が困難であった甲状腺濾胞癌肝転移の1例を経験したので報告する.

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