フォスファチジルコリン/セラミド3混合単分子膜および混合二分子膜中でのドメイン形成と相分離
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概要
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L-α-ジパルミトイルフォスファチジルコリン (DPPC) と2<I>S</I>, 3<I>S</I>, 4<I>R</I>-2-ステアロイルアミド-1, 3, 4-オクタデカントリオール (Ceramide 3) から成る混合単分子膜中および混合二分子膜中における相互作用を表面圧測定, 原子間力顕微法 (AFM) および示差走査熱量測定 (DSC) により検討した。<BR>表面圧10mN/mでマイカ上に一層に累積したDPPC/Ceramide 3混合単分子膜 (LB膜) のAFM画像には楕円形のドメインが示された。DPPCリポソーム溶液を用いて測定したDSC曲線からは, DPPC二分子膜の相転移温度がCeramide 3の添加によって高温側にシフトすること, およびDPPC単独系で見られたシャープなピークはDPPC/Ceramide 3混合系ではブロードなピークに変化し, 更にはCeramide 3のモル分率が高いものではDSCピークが分裂することが観察された。結論として, DPPC/Ceramide 3混合単分子膜中および混合二分子膜中において相分離が認められた。Ceramide 3は液体膨張膜の状態にあるDPPCと相互作用を起こすことによって, ドメイン形成を伴なう相分離を起こすことが示唆された。
著者
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酒井 秀樹
東京理科大
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阿部 正彦
東京理科大
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横山 祥子
共立薬科大学
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松本 睦良
物質工学工業技術研究所
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山内 仁史
東京理科大学・理工学部・工業化学科
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井村 知弘
東京理科大学理工学研究科工業化学専攻
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貝瀬 千尋
東京理科大学理工学部工業化学科
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小澤 幸三
東京理科大学理工学部
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井村 知弘
東京理科大学理工学部
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貝瀬 千尋
東京理科大学理工学部
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