PCB及びDDT中毒ラット肝臓の組織化学的検索
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
以上の実験結果及び考察より次の結論を得た。1) DDT及びPCB投与ラット肝臓の組織学的検索の結果, 両者とも対照群に比べ肝細胞の肥大が認められ(特にPCB群で著しい), ズダンIII染色により脂肪肝になっていることが確認された。しかし, 脂肪粒の大きさは両者間に差異があり, 即ちPCB群では大きな脂肪粒と微細脂肪粒が混在し, DDT群の脂肪粒はPCBの両脂肪粒の中間の大きさを示した。又, PCB群に生じた微細脂肪粒は有機溶剤に溶出されなかった。2) 市販飼料と合成飼料にPCBを添加して30日間飼育したラット肝臓について, 市販飼料飼育群では黒褐色の色素沈着を認め, 合成飼料飼育群では黄白色の脂肪沈着を認めた。3) 黒褐色の色素について, 組織化学的な方法を用い同定した結果, セロイド様色素であると推定した。
著者
関連論文
- S-Methylcysteine Sulfoxide (Methiin) の栄養学的価値に関する研究 : (V) Methiin の Methionine 代用性とアミノ酸 imbalance の有無について
- PCB及びDDT中毒ラット肝臓の組織化学的検索
- PCB中毒ラットの肝臓における脂質代謝