ホソヘリカメムシの数種マメ科植物上の発生消長
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
マメ科植物を寄主とするホソヘリカメムシのレンゲ,アカクローバ,ダイズでの発生消長を調査し,周年の発生生態を明らかにした.レンゲでは,4月下旬以降成虫が認められ,幼虫の発生は5月中旬〜6月中旬から認められた.レンゲにおける成・幼虫の密度は,年次および場所間で大きく異なった.アカクローバでは,成虫の飛来時期が年次によって異なり,5月下旬〜7月上旬から成虫が認められた.幼虫の発生は6月下旬〜7月上旬から認められ,その後8月下旬〜10月中旬まで成・幼虫が認められた.ダイズでは成・幼虫の発生量の年次間差は小さく,7月下旬〜8月上旬に成虫に引き続いて幼虫が確認された.その後,幼虫が10月中旬まで,成虫が11月中旬まで認められた.各々の植物上で幼虫および次世代成虫の発生が認められたことから,ホソヘリカメムシは,レンゲ,アカクローバ,ダイズを寄主植物として順次利用することにより,周年の生活史を完結することができると考えられた.
著者
-
伊藤 健二
独立行政法人農業環境技術研究所 生物多様性研究領域
-
山口 卓宏
独立行政法人中央農業総合研究センター
-
守屋 成一
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
水谷 信夫
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
田渕 研
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
角田 隆
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
岩井 秀樹
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
伊藤 健二
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
山口 卓宏
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
関連論文
- 関東地域における特定外来生物カワヒバリガイの現状と侵入・拡大プロセス (2009年度「カワヒバリガイの侵入と対策に関するミニシンポジウム」論文集)
- 霞ヶ浦におけるカワヒバリガイ Limnoperna fortunei の生息・分布状況
- タイリクヒメハナカメムシの成虫と卵の同時放飼法による定着促進効果
- 関東地域における特定外来生物カワヒバリガイの現状と侵入・拡大プロセス
- ホソヘリカメムシの数種マメ科植物上の発生消長
- 応用動物昆虫学の最近の進歩