雄鶏に与えた水銀化合物がこれと番わせた雌鶏の卵の孵化率に及ぼす影響
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概要
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1. 塩化メチル水銀, 塩化第二水銀および酢酸フェニル水銀をそれぞれ連日600μg/day宛雄鶏の皮下に投与し, これらと同一籠内で20日以上一対宛飼育した雌鶏の卵を孵卵した結果, 塩化第二水銀投与の場合, 卵の孵化率が抑制されたが, 他の水銀化合物投与の場合は対照との間に有意差をみなかった。2. 塩化メチル水銀を投与した雄鶏の体内に遍ねく水銀が蓄積するが, 塩化第二水銀や酢酸フェニル水銀を投与した雄鶏の体内の水銀濃度は腎臓, 肝臓, 膵臓の順に高く, 盲腸部の濃度も高かった。睾丸や精管中の水銀濃度は塩化メチル水銀投与鶏のそれがもっとも高く, ついで塩化第二水銀投与鶏, 酢酸フェニル水銀投与鶏の順であった。3. それらの水銀化合物を投与した雄鶏の糞便中に多量の水銀が排泄された。このことから糞便中の水銀は動物の水銀曝露の一指標となり得る。
- 日本衛生学会の論文
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